2014年8月21日木曜日

スタツア➁

色々なところを訪問できて、とても感謝です。学生たちのために時間を割いてくださる皆様の優しさに頭が上がりません。続きまして…

【Tuko Pamoja】HIV陽性者の女性が、ビーズ・カバン・スカートなどを作成し販売することを手助けし、女性のエンパワーメントに貢献している団体。彼女らの話を聞いていると、支援ありきの考え方ではなくて、自分たちだけで何かを成し遂げてみせようという気概があって感銘を受けた。ブシアのムソマ孤児院では、ADEOに対して何かをしてくれるんじゃないかという期待感はものすごく感じて自分たちだけでなんとかしようという感じではないように思う。きっと毎日生きていくお金を得るだけでも簡単なことではないから、そのメンタリティにたどり着くまではとても大変だとは思うけど。Tuko Pamojaのメンバーのようなやる気があれば、最終的には自立してやっていけるような気もするけど、彼女らの勤勉さはとても珍しいようにも感じて、仮に受益者が怠惰であった場合にどこまで監視や介入をすべきなんだろうなと考えたりした。
最後にTuko Pamojaの陽性者グループにあなたたちの強さはどこから来ていると思うか。というものすごく雑な質問をした。彼女らは「最初から与えられることを期待していないから。何かを期待していたら依存状態が生まれる」とさらっと言っていたけど、その逞しさはどこから来ているんだ…。分からない…。



スタツア➀

先週の月曜日からナイロビにいます。ビルもたくさんあって、交通量もめちゃくちゃ多くて、みんなおしゃれで、いわゆる「都会」の風景にはいまだに慣れず、ブシアというゆったりとした良くも悪くもやる気ゼロの環境に自分がどっぷり浸かっていたんだなと実感しています。ここから訪問先の感想です。

【JICA】とてもスマートで素敵な方でした。個人的にはSHEP(Smallholder Horticulture Empowerment Project)という農業プロジェクトの話が印象に残った。「作ってから売る」というアプローチから「売るために作る」というアプローチに転換した農民組織強化プロジェクトとのこと。確かにブシアでも、とりあえず何か野菜を栽培して小金を稼ぐというサイクルを繰り返している人々は多くいるので、農民に経営としてのノウハウを教えるのはとても有益な試みだなと思う。ただ、ブシアみたいにトマト・玉葱・ジャガイモなど限られた野菜しか栽培されていないところで、生産効率をあげても供給過多にならないのか。とか、環境に適した商品作物を新たに栽培したとして、それがすんなりとコミュニティに受け入れられるのか。とかいう疑問はあったけど、時間も限られていたのですべては質問できず…。自分でも調べてみたいと思います。ブシアでは日本人に会えないので、ケニアの未来を思って試行錯誤してる日本人がナイロビにはいっぱいいるんだということに純粋に感動しました。

【チャイルドドクター】医療に手が届かない人々に笑顔で手を差し伸べるクリニック。一般外来、予防接種を含む乳児健診、妊婦健診、薬局、検査、カウンセリング、HIV感染者への包括的ケアサービスなど様々なサービスを提供している。上手く言葉にできないけど、ぐっとくるものがあった。自分が仮に死ぬときに何を思い浮かべるかという話で、よく分からないけど泣きそうになった。日本にいるときはなかなか「死」というものが身近にはなくて、遠いお話だったけれど、ケニアに来てからはそういうことを考えることも多い。(ケニアにはエボラもないし安全ですけどね。)家族とか友人とかに恩返しできなかったなとか考えて、あ、まだ生きてるじゃんって思ったりする。
スラムの活動地も拝見して、厳しい環境で逞しく生きている人々の姿と、なんだか疲弊してしまっている人々の姿を見て、うーん…って思ったり。3人の子供を抱えながらも、夫に逃げられたという27歳の女性は目が死んでいて、人生に対する気力みたいなものを感じなかった。死んだように生きている人々に対する支援って物質的なものだけでは解決しないし、精神的支援ってインパクトは見えづらい気がして、これまた難しいなと思ったり。以前に初めてスラムに行ったときは外部から来た人間の分際で、かわいそうだなと同情する気持ちもあったけど、今回は一歩引いて冷静に見ている自分がいて、逞しくなったのか冷たくなったのかどっちだよとぼんやり考えたりした。

ナイロビにはいっぱい刺激がありますね。また他の訪問先についても更新します。

2014年8月16日土曜日

スタツア

今週の火曜日にADEOJapanからスタツア組がやってきました。
久々の日本語とナイロビの発展具合に感動です。刺激に溢れている…。
いろんな場所・人々を訪問しているので徐々に更新します。
ホテルでネットをあまり使えないのが痛手ですが…。今日はキベラスラムです。それでは。

2014年8月7日木曜日

Shuga Session

そういえば先日Aphia PlusというプロジェクトのひとつであるShuga Sessionというものを見てきた。4月末にブシアに来てからようやく始まったよ。長かった。しみじみする。

Shuga SessionというのはHIV予防・啓発活動の一環で、都市部で遊んでいる若者たちの生活を描いたビデオを見ながら、登場人物たちが起こした行動についてディスカッションをするというものもの。ビデオ自体はなかなかのハイクオリティ。仕事を手に入れるためにおじさんを誘惑する若者、酒を飲むと歯止めが効かなくなる女性、とにかく誰でもいいから手を出す男、自らのHIVステータスを隠しつつもコンドームを使わないおっさんなどなど問題人物揃い踏みなビデオなのです。

今回はKisoko Secondary girls high schoolという学校で上映をしたのだけど、意外とみんな話を聞いてしっかりビデオを見ていることに少し感激した。キスシーンやなかなか際どいシーンのときはなぜか笑いが起きていたんだけど、日本の高校で上映したらどんな反応なんだろうと思ったり…。
ビデオを見終わった後の議論の時間で、登場人物の性格や行動を振り返る。
ひとりの女子生徒が「コンドームをしっかり使わないといけない」という旨の発言をしたときに、スタッフが「学生のうちは勉強が本業なのだから、性行為自体がナンセンスなんだ」という風に言い返していたんだけど、なんとなくもやっとした。まあそれも間違ってはいないのだけど、別にその女子生徒の発言を否定しなくてもいいんじゃないかと。その日の参加者は15才以下の女子生徒がほとんどだったので、終始「勉強がいちばん大事。夢を叶えるための努力をしましょう。彼氏をつくったりするのはいつでもできる。」と声高らかに訴えている姿が印象的でした。

2014年8月1日金曜日

時間がない

ケニアでも7月が終わろうとしている。

ここ最近はなんだか色々とうまくいかずにブログを更新する気力が起きなかった。うまくいかないこと、思い通りにいかないことに慣れてきてしまっているような気もしていて情けない。

明日までにフィードバックが欲しい、これについて教えてほしいと何度主張しても、その明日が訪れることはほとんどないといっていい。まあ日本とケニアでは時間の流れ方が違うし仕方ないかと慣れてきたつもりではいたけど、やっぱりまだいらっとしてしまう。急な要件の場合は、ケニアのゆったりとした時間の流れが致命的になるし。

現地スタッフは時間通りにやってくれないのに、なぜか急にやる気スイッチみたいなものが入る日があって、一気にだめだしや要望なりをぶつけてくることに、ここ最近は疲れ気味。いろいろ言ってくれるのはありがたいことだし、やることないよりは断然いいから、まだ頑張れるけど。
人に何かを言われていらっとする時って、その人の意見が的外れで、「何言ってるんだこいつ。
お前に何が分かるんだ。」となっていらっとする場合と、その人の意見が自分にとって痛い所、本質を突いていて何も言い返せない場合の二種類あるなと最近思った。気合を入れないとな。

疲れ気味だからこそ、まだ髪があった時代の楽しそうな写真貼っときます。