2014年8月21日木曜日

スタツア➀

先週の月曜日からナイロビにいます。ビルもたくさんあって、交通量もめちゃくちゃ多くて、みんなおしゃれで、いわゆる「都会」の風景にはいまだに慣れず、ブシアというゆったりとした良くも悪くもやる気ゼロの環境に自分がどっぷり浸かっていたんだなと実感しています。ここから訪問先の感想です。

【JICA】とてもスマートで素敵な方でした。個人的にはSHEP(Smallholder Horticulture Empowerment Project)という農業プロジェクトの話が印象に残った。「作ってから売る」というアプローチから「売るために作る」というアプローチに転換した農民組織強化プロジェクトとのこと。確かにブシアでも、とりあえず何か野菜を栽培して小金を稼ぐというサイクルを繰り返している人々は多くいるので、農民に経営としてのノウハウを教えるのはとても有益な試みだなと思う。ただ、ブシアみたいにトマト・玉葱・ジャガイモなど限られた野菜しか栽培されていないところで、生産効率をあげても供給過多にならないのか。とか、環境に適した商品作物を新たに栽培したとして、それがすんなりとコミュニティに受け入れられるのか。とかいう疑問はあったけど、時間も限られていたのですべては質問できず…。自分でも調べてみたいと思います。ブシアでは日本人に会えないので、ケニアの未来を思って試行錯誤してる日本人がナイロビにはいっぱいいるんだということに純粋に感動しました。

【チャイルドドクター】医療に手が届かない人々に笑顔で手を差し伸べるクリニック。一般外来、予防接種を含む乳児健診、妊婦健診、薬局、検査、カウンセリング、HIV感染者への包括的ケアサービスなど様々なサービスを提供している。上手く言葉にできないけど、ぐっとくるものがあった。自分が仮に死ぬときに何を思い浮かべるかという話で、よく分からないけど泣きそうになった。日本にいるときはなかなか「死」というものが身近にはなくて、遠いお話だったけれど、ケニアに来てからはそういうことを考えることも多い。(ケニアにはエボラもないし安全ですけどね。)家族とか友人とかに恩返しできなかったなとか考えて、あ、まだ生きてるじゃんって思ったりする。
スラムの活動地も拝見して、厳しい環境で逞しく生きている人々の姿と、なんだか疲弊してしまっている人々の姿を見て、うーん…って思ったり。3人の子供を抱えながらも、夫に逃げられたという27歳の女性は目が死んでいて、人生に対する気力みたいなものを感じなかった。死んだように生きている人々に対する支援って物質的なものだけでは解決しないし、精神的支援ってインパクトは見えづらい気がして、これまた難しいなと思ったり。以前に初めてスラムに行ったときは外部から来た人間の分際で、かわいそうだなと同情する気持ちもあったけど、今回は一歩引いて冷静に見ている自分がいて、逞しくなったのか冷たくなったのかどっちだよとぼんやり考えたりした。

ナイロビにはいっぱい刺激がありますね。また他の訪問先についても更新します。

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