2014年9月2日火曜日

スタツア➃(ブシア編)

久し振りにブシアに帰ってきて、みんなが温かく迎えてくれたことが嬉しかった。けどやっぱり本当になにもないなって。よくこんなところで4か月くらい生活してたなって思う。ADEOスタッフの働き方もナイロビとブシアでは全く違っていて、せかせか働いているのがナイロビ、あんまりプロ意識がないというか、がはがは笑っているのがブシアという感じ。おおざっぱにいうと。
ずっとブシアにいてなんとなく慣れてしまったというか、問題を問題ととらえない癖みたいなものが無駄についてしまったなと、ナイロビでの滞在中に思ったので帰国までにブシアの改善点をしっかりレポートなりでまとめて文字化したいと思います。

【FLEP】FLEPという毛布を送る運動の協力団体のオフィスにお邪魔したあと、実際に毛布を支給された受益者の家に訪問した。一軒一軒を訪問して、何に苦しんでいるかとかそういう話をただただ聞いてまわるという工程がとても心地よくないというか、意味を見出せないというかもやもやした。遠くの国からわざわざ肌の黒くない人が数人やってきて、話を聞くという行為自体が、ある種の期待感のようなものを植え付けていないのかなと考えたりして。もちろん現場を見るという行為は自分たちにとっては有益なことなんだけど、完全に割り切れない気持ちもあって最後までもやもやでした。

【Unicef 手洗いプロジェクト】Unicefがおこなっていた手洗いプロジェクトの一環で建設されたトイレのある学校に訪問。トイレを見てまわっていたときに、このトイレはこういう風に建てられるものではなかったんだと謎の男性に文句を言われる。彼の言い分ではコミュニティ側の言い分と、実際に建築を担当した業者(支援側?)の言い分とのあいだに最後までギャップがあって、最終的に支援者側の言い分が通されたとのこと。プロジェクトの詳細を知らないからなんとも言えない部分もあるけど、文句を言われたときにADEOスタッフははいはいはいはいという感じで聞く耳すら持っていなかったところに違和感を覚える。受益者側の言い分が全てではないとは思うのだけど、聞く必要はあるんじゃないか。

【Healthy Choices】15歳から24歳の女性に対して行われているHIV予防啓発プログラムを見学。基本的には性交渉をする時はコンドームを使いましょうという話だったんだけど、一つ面白かったのは結婚していて、相手がHIV陽性でないのであれば、コンドームを使う必要はありません!みたいな話をしていたこと。家族計画とか一緒に教えないのかよと思って。そもそも子供はいればいるほど良いという価値観がケニア、特に村の方ではあるので、家族計画ってなに?っていう感じなのかもしれないけど。あと参加者の中には既に小さい子供を連れてきている人がいるのに若いうちから子供をつくると大変なだけです。ろくなことがありません。みたいな教育をしていることにも違和感ありまくりでした。


【ムソマ孤児院】ここが一番もやもやしました。まあ分かっていたことではあったけど、スタツアメンバーに対して終始わたしたちは困っています。支援が必要です。というアピールをしていていらっとしたというかなんというか。でも彼らをそういうメンタリティにしてしまったのはADEOでもあるなとは感じていて、家屋の建築だったり、物資の支援をしたことで支援に対する依存のようなものを中途半端に生んでしまったのではないかと。個人的には彼らのそういったメンタリティを「怠惰」という一言で片づけるのも違和感があって、何かきっかけを与えて自分たちだけで何かできるんだという自信を与えるような支援が一番価値があるんじゃないかと思う。
あと、お土産としてムソマの子供たちにサッカーボールをあげたんですが、なんか「絵」になるものを選んだ感じがしてむず痒かった。一日一食とかしか食べない子にとっては普通に食糧もらったほうがありがたい支援のような気もするけど、食糧とサッカーボールだったら後者の方が「絵」になるというかなんというか。サッカーボールをもらって喜んでる子供たちが目の前にいるのに、なんとなく裏を読んでしまう自分がいて、支援というものに対して懐疑的になっている自分がなんとなく悲しかった。

読み返したら批判とかネガティブなことばっかになってしまいましたが、個人的にはブシアだからこそ学べることもいっぱいあって楽しいですよ。元気です。

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